研究室の概要
水野研究室では核融合プラズマの加熱装置の一つである中性粒子ビーム入射装置に用いられる水素負イオン源および水素負イオン静電加速器の高性能化を目指した研究における数値解析の経験を活かして、現在、物理現象をはじめとした様々な現象の数値解析に取り組んでいます。
中性粒子ビーム入射装置とは、高エネルギーの中性粒子ビームを生成し、核融合装置内に入射してプラズマと衝突させて加熱する装置です。中性粒子を直接高エネルギー化することは出来ないため、負イオン源で生成した水素負イオンを静電加速器により加速させて高エネルギー化させた後に中性化します。その研究における数値解析では、荷電粒子の運動の時間発展、電磁場の空間分布、粒子間衝突などを考慮するために、微分方程式の初期値問題、境界値問題、確率過程など様々な手法が駆使されています。
このように工学研究では数値解析が利用されますが、それを可能としている背景には物理学という物理現象の数理モデルがあります。今日では、物理現象に限らず様々な現象の数理モデルがつくられ、様々な分野で数値解析を用いた研究が進められています。本研究室では、所属する学生に物理現象に限らず、様々な現象の数値解析に挑戦してもらいたいと思います。
研究テーマ
令和4年度
- 静電加速における荷電粒子の相対論的運動の数値解析
- 三体間で相互作用する天体の運動の数値解析
- 確率シミュレーションを用いた感染症流行の数値解析
令和3年度
- SIRモデルを用いた感染症流行の数値解析
など
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